蓮台寺(黄檗宗)
寺伝によると今から約一千年前、一條帝の勅使が九州築紫に航行中、関門海峡で嵐に遭い難渋した。勅使が航海の無事を一心不乱に祈願されると突然山の上空に白蓮の花が咲き間もなく嵐が静まった。勅使の上奏を受けた花山法皇は、驚いてこの地を調べた所、山上に白蓮が咲いていた。法皇は、この白蓮こそ観世音の化身だとしてここに蓮台寺を建て、十一面観音像を安置すると共に、この山を白華山と名付けた。この十一面観音像は鰐口とともに下関市文化財第1号に指定されている。
木造十一面観音坐像
寺伝によると、西暦984年(永観二年)花山天皇の作とされている。像高 91cm、樟材の一木造り。頭体部共前後二枚矧、全体に彩色が施されている。頭上の天冠台には、正面に三面菩薩相、左側三面念怒相、右側に三面身上出相、背後面一面大笑相を配置、鮮やかな背部の舟形光背は、125cmある。木割りなど繊細な彫り方など、藤原時代の特徴をよく伝えている貴重な文化財です。
さらに進むと庚申塚があります。この近くに家がありました。少し道が怪しくなってきました。草はぼうぼうで僅か車のわだちが分かる程度です。「おばあさん」の通行不可の話が現実を帯びてきました。 |